時間という概念と存在
すずめの戸締りが昨年大ヒットしていました。遅いですが、とても大切なことなので書き記しておこうと思います。
新海誠監督の残しておきたかった地震への畏怖、自然に活かされてきた私たちだということ。地震を引き起こす見えないものがみみず、という名前で出てきていました。
映画で向こう戸の世界では、過去と未来と今が同時に存在していることが描かれていました。
主人公のすずめが大事にしていた亡き母からプレゼントされた手作りの椅子がカギとなってストーリが進んでいきます。
閉じ師の青年そうた,が、椅子に変えられてしまい、段々と意識がなくなり冷たくなっていく。
そして、すずめは向こう戸の世界にそうたを迎えに行きます。
色々と深いですが、私は最後のシーンが好きです。
そうたを迎えに行き
過去、向こう戸へ迷い込んだすずめに、高校生になった今のすずめが椅子を渡したシーンが印象的でした。
最初に迷い込んだ時に椅子を渡してくれたのが知らないお姉さんだと思っていた記憶は、実は高校生の自分だった。
未来の自分だからこそ、椅子の大事さもわかるし、今渡さないといけないと理解した。
「今ここ」が過去と未来に影響している。
というメッセージだと思います。
向こう戸はいわば普段は目に見えない潜在的な世界。
潜在意識に時間は関係ないのだと思います。
今ここにしか存在できない私たち。
肉体がある限り、今を体感することでしか知覚できません。
さて、忙しい社会に生きる私たちですが、五感を通して今ここを刻んでいっています。
過去に背負ってきた傷、忘れてしまいたいつらい過去や大事な思い出や宝物も、「今ここ」であなたが持っているものです。
今のあなたの感情や、状態は一秒前までのあなたがつくりだしたもの
未来のあなたの感情や、状態は今ここのあなたがつくりだすもの
なら、あなたはどうしますか?
あなたのやりたいように、あなたが創りだしたらいい。
「今」のあなたが、過去のあなたにどう接したいのか
未来のあなたは、「今」のあなたを見てどう思うのか
そんな基準で人生を生きてみるのも面白そうだと思いました。
すずめの戸締りお勧めです!